※旧ブログからの転載です。ちょろちょろとこちらへ移していきます。

塾もまた商売であるし、生徒保護者が塾に求めているものはそれぞれだろうからいろいろな形があっていい。うちはうちであるし、よそはよそである。成功や幸せの価値観は人それぞれだ。

ただ、中には「そちらではなぜ取り入れないのですか?」という質問を受けることがある。あるいは直接ではなくても心の中で思っている方もいるだろう。それもまた当然のことで、いまや塾はどこにでもあり、その中から生徒保護者は自由に取捨選択できる、いや、しなければいけないといった方がいいか。

よって、あそこの塾はやっているのにここの塾はどうなんだろうという疑問はいろいろとお持ちのはずだ。塾関係でいうとおそらく多いのが「割引制度/入金会有無」「テスト対策(中学生)」「無料体験」「宿題の有無」あたりだろうか。もちろん塾はそれぞれがはっきりとした考えを持っている。

で、今回はちょっと枠外からではあるが「成績保証/合格保証」について当塾のスタンスを明確にしておこうと思う。

結論から言うと取り入れることは、ない。理由は3つ。

まず、成績も合格もこの塾以外の場所で、私達以外の第三者が判定するものだからだということ。そこには私達にとって未知の状況・情報がある可能性があり、絶対に介入することのできない領域がある。たとえば、家庭や塾でいい子ちゃんでも学校でどのような行動・表情をしているかはわからないし、成績というものはテストの点数以外も加味される。そもそも学校の先生の評価の軸は分からない。入試の合否にいたっては部外者が知ること自体がおかしい。業界内でもいろいろな分析はあるが、あくまで推測に過ぎない。「テストの点数を上げる」というのであればいくらでも挑戦できる。しかし、学校の成績をつけることや合格判定はまったくの別物だ。誤解を恐れずにいえば、たかが一介の塾である私達夫婦がそこまで傲慢になってはいけないと思っている。

次に、そもそも入試結果や成績通知など自分以外の第三者からの評価を得ることを承知し、それがために努力することこそが、学生の人生においてかけがえのない価値があることなのに、それを保証するなんていうことは彼らの成長の機会を奪うに等しいと考える。塾に行っていれば大丈夫なんてことはないのだ。人間のすることだから100%はあり得えない。だからこそ、人は努力をする。

そして、3つめ。これが一番の柱だ。

私達がしていることは物品販売ではない。入試や成績で思うような結果が得られなかったからと、それまで共に一生懸命過ごしてきた時期さえも「失敗」ととらえてしまい、返金という形をとったとしても、入試結果もそれまでの時間も変わることはないし、帰ってくることもない。目標に向かって共に過ごした時間は決して「物」ではないのだ。

成績保証や合格保証は一見するとお金に執着しない良心的なサービスのようだが、実はお金で解決しようとする、非常にドライな姿勢だと感じている。日々の授業を精一杯塾生達と過ごし、かつ自信があるからこそ、「○○保証」なんぞする必要はうちにとってはまったくない。大切なことは、たとえそれがどのような結果であっても十分に納得して、胸を張って次のステージに進んでいくことだ。

だからといって、成績アップも合格も知らないよ、ということではない。うちの生徒保護者にはそんなことをわざわざ言う必要もないだろうが、一応念のため。

繰り返しになるが、それをウリにするのも、それを塾に求めるのも自由だと思う。うちは以上の理由でやらないよということ。

次回は(といっても明日ということではなく、次の機会にてということ)は「宿題について」を数回に分けて当塾としての考えを述べたいと思う。